雨仕舞

yacip2008-08-20

建物にとっては、構造の良否に匹敵するほど重要な防水(雨仕舞)について勉強しましよう。

ビルやマンションなどの場合、RC造なら屋上の防水不良、外壁やサッシ周りのコーキング不良からの漏水、或いはベランダからの漏水、ひどい場合は構造体のクラックによる内部への浸水などが考えられます。

実際漏水が発生した場合、内部造作への影響、上記構造体内部に至った場合は鉄筋の腐食でコンクリートが爆発し、構造の極端な劣化などが考えられます。よほどの手当てをしない限り建物はぼろぼろですよね。

以上は、ほとんどが施工不良が根本にあります。それと経年が原因の場合もあります。

次に住宅の場合を考えて見ましょう。

屋根からの雨漏り、これは施工不良以外の何物でもありません。ベランダ防水はFRP防水(ボートなどの船底と良く似た物です)が普及するまでは、いろんな施工方法がありましたが、悲惨なものでした。飛躍的に改善されました。

壁やサッシ周りは防水シートやテープ、コーキングなどでとことん雨仕舞として処理されており、良くなって来ましたが、現実は発展途上でしょうね。(もっと合理的で防水性が優れた施工方法が出て来ると思います)

発生した場合、内部の腐食、造作の傷み、シロアリ発生、構造材の極端な劣化等が考えられます。
いずれにしても漏水は建物にとっては天敵ですよね。

写真は、古いRC造ビルの屋上防水リフォーム(再施工)で何重ものシート防水をしている処です。
この建物には、大変重要な機器が置かれてあり、物凄いセキュリティーが施されているのですが、何と敵は雨漏りでした。<苦笑
もし漏水が続けば、大きなニュースにでもなり得る住民にも被害を与える大問題になる事態でした。