番外編<信楽たぬきの野望、大仏へのイリュージョン


ある駅前タワーの設計でも有名な、日本建築史にその名を残した建築家の発意により創立された、東京に本社を置く企業のご依頼を受け、小生がその社内誌へ大好きな信楽を関西の紹介としてユニークに表現した文を、今回のブログとした番外編です。写真はリメイクです?<笑

* はじめに
陶器のたぬきで有名な信楽は、琵琶湖の南側に位置し、奥深い山の中です。
所在地は滋賀県ですが、奈良北部にある私の住まいから車で40〜50分足らずの処にあり、昔から幾度と無くドライブで訪れる、癒しと幻想の空間です。
過去の悲しい出来事に少し触れますが信楽高原鉄道事故、それと共に世界陶芸博覧会の途中、中止。
中止直前、会場は熱気で溢れ、特に地元のスタッフが多かったのかコンパニオンはじめ大変素朴なほのぼのとした雰囲気でした。博覧会の前は、鉄道へも乗車して、山中の風景を楽しんでおりました。
その前後もたびたび訪れておりましたので、何ともやるせない感情が今でも心の奥に残っております。


* たぬきが、人より多い?
話は変わって、信楽焼きの陶器、特に狸さんはそのひょうきんな姿でみんなを
和ませてくれています。中でも、陶器で出来た巨大狸は信楽駅前にあり、
その大きさとユーモラスな表情には驚かされます。
写真で察しが付くと思いますが、高さは大体5mくらいあります。
建築基準法の高さ制限は大丈夫です(笑))
便利な道路が出来た以外、陶器店が建ち並ぶ風景はうれしい事に今も昔も
そんなに変化はありません。沿道は、茶碗などの食器類より陶器製の狸はじめ
河童、かえるなどが、所狭しと鎮座されております。
車中から眺めているだけでも癒されます。おそらく人間の数より、
たぬきのほうが多いのでは。(失礼)
戦後、昭和天皇が訪問された際、陶製のたぬきが沿道に並んで手旗で歓迎し、
一躍日本中で有名になった様です。


* たぬきの得意技、化ける事(イリュージョン)には、限界があった。
私の地元、奈良の大仏様は、実はここ紫香楽宮で建立が始り、その後中止され現在の奈良へ。
差し詰め建立されていたら、たぬき大仏?残念ながら、化けられる大きさにも限界があった様です。
当時、飢饉と疫病が流行り、建立場所が奈良へ変更されました。
たぬきが化ける時に使う、頭に乗せる大きな葉っぱが飢饉で調達出来なかったんでしょうかね。(笑)
しかた無く、奈良で大仏に化けようとしたら奈良公園鹿シカトされたとの噂。(笑)
変更され無かったら、その後の歴史にも、影響を与えた事でしょう。
たぬきが熱烈歓迎する信楽へ、機会があればぜひ一度お立ち寄りください。ついでに、奈良の大仏様へも。
ひょっとして、大仏様はたぬきの化身だったりして?<大笑